宝塚国際室内合唱コンクールNews

例年は演奏部門別に歌声を競いますが、2021年度(第36回)は、ジャンル不問、曲目不問、部門分けも無しの特別編。各合唱団の特色が光る、バラエティ豊かなステージになりました。

◆第1位
 聖霊高等学校聖歌隊(愛知県)

◆第2位
 Smile♪(福井県)

◆第3位
 Ohta Laboratory(東京都)

◆兵庫県知事賞(国内団体の最高位)
  聖霊高等学校聖歌隊(愛知県)

◆宝塚市教育長賞(出場合唱団員の平均年齢が19歳以下の団体のうちの最優秀団体)
 聖霊高等学校聖歌隊(愛知県)

◆宝塚市長賞(出場合唱団員の平均年齢が60歳以上の団体のうちの最優秀団体)
 該当なし


聖霊高等学校聖歌隊

審査講評

洲脇 光一(宝塚国際室内合唱コンクール委員会 名誉理事長)

皆さん、ありがとう。
今日は、皆さんの歌声が聞けたことが、とにかく嬉しかったです。
私もコーラスしていますが、演奏会が延期になっています。このコンクールも昨年は開催されなかったので、今回は、皆さんがここに来てくださった、そして歌ってくださったことに涙が出ます。だから、今日はあまり何も言いたくないです。皆さんが歌ってくださった、それに感激です。
皆さん、どうやって練習をされてきたのか、私も練習をし始めたと思ったらコロナで中止、こればっかりで、ずっとやっていません。今、オリンピックも始まり、選手なども一緒だと思いますが、練習していないので、我々も声がでないですよね。それをどうやってキープされたのか、皆さん一生懸命よく練習されていたと思います。マスクをして声がうまくでないため、工夫を色々されたと思います。ブレスがマスクで出来ないなど、あったと思います。だけど、本当にマスクをして歌っているのか、目をつぶったらわからないくらいよく声が出ていて感心しました。やっぱり共鳴でしょうね。それをうまく使われていたと思います。ただ、仕方のないことですが、歌詞が聞きとりにくいとは感じました。
マスクをしながらどう歌詞を聞き取りやすくしていくか、これを今後考えなければいけないのかと思っています。ただ、努力はしますが、これが合唱の本当の姿とは思いませんので、いずれマスクをとって、歌えるときが来ると思います。それまで皆さんで、なんとか努力して、コロナに勝って、合唱活動を続けていこうではありませんか。来年は収まっていることを期待して、また来年お顔見せてください。本当はそれぞれの新しいカテゴリーで戦いたいと思っています。ぜひ頑張ってください。ありがとうございました。

宝塚国際室内合唱コンクール委員会 理事長 スピーチ

本山 秀毅(宝塚国際室内合唱コンクール委員会 理事長)

皆さん、素晴らしい演奏をありがとうございました。
先ほど洲脇先生もおっしゃっていましたが、皆さんの歌声が久しぶりにこのホールに響き渡り、我々も大いに励まされました。
思い返せば1年半、皆さんそれぞれが、本当に厳しい環境の中、歌と向き合ってこられたと思います。練習会場の問題や皆さんが集まって練習できないことだけではなく、この環境の中で人の心が離れていく状況がありました。そのような中で皆さんは、共に歌うということでつながれて、今日の日を迎えていただきました。
このコンクールが開催されたことは、ただ順位が決まった、演奏を披露した、ということだけではない、大きな意味を持っていると思います。まだ、大きな歌のイベントが思うように開催されていない中で、スタッフの皆さんの本当に献身的な努力によって、我々も何度も打ち合わせを重ねることによって、今日のコンクールが実現したということです。この場で改めて宝塚市文化財団の皆さん、そして今日お手伝いくださった宝塚合唱連盟はじめ、様々なところでお力添えいただいた皆さんに改めて感謝申し上げます。
このコンクールの結びとして、「宝塚宣言」というものを準備して参りました。この記念すべき場を皆さんと共にすることを確認したいという思いからです。しばらくお付き合いください。

***宝塚宣言***

《われわれ「共に声を合わせて歌うこと」を愛する者たちが、今日、この場に集い、育んできた音楽を披露し、お互いがその価値を認め合う時間を持つことが出来たことを心から誇りに思い、また共に喜びたいと思います。

時代は、われわれが想定し得なかった状況に向かい始め、そのことによって音楽は、かつてない厳しい環境に置かれています。しかしこの状況下であっても「音楽」、そして「声を合わせて歌うこと」、またそれらに関わることの価値は、些かも損なわれることなく微動だにするものではありません。

一日も早く、以前のような豊かな歌声が皆さんの周囲を満たし、そしてこのコンクールが遠く海外の合唱人をも加えて発展することを心から願います。

今日われわれがこの場で新たにした思い、大切だと感じた事柄を今一度胸に留め、継承するために力を尽くし、今後、われわれがこのコンクールの場、そしてそれぞれが関わる合唱活動の場を通して、さらに音楽の高みを目指そうではありませんか。》

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最後に、このベガ・ホールが誇るパイプオルガンの演奏で、皆さんと木下牧子さんの「鷗(かもめ)」を歌いたいと思います。しかしながら、歌詞を思いっきり歌っていただくことははばかられますので、歌詞を見ながら、ハミングで歌ってください。
この「鷗」は、詩人・三好達治が第二次世界大戦直後に発表したもので、鷗には戦争により亡くなった若者の姿が投影され、また抑制された戦争下から解放された自由への強い思いが描かれているといわれています。「つひに自由は彼らのものだ」という歌い出しで始まります。いまだ、我々は完全に自由に歌える状況にはありませんが、来たるべきその日を願っています。
来年もぜひここでお会いしましょう。


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